千葉不動産コンサルの日進興業㈱

不整形地を活用したコインパーキングの自営

プロローグ

 不動産投資というと、どんなイメージを持たれますか?マンションですか?アパートですか?

 私も当初はそんなイメージを持っていましたが、色々な本を読んだり、様々な人の話を聞いた結果、身銭を切った第一歩を、コインパーキングで踏み出すことにしました。

 コインパーキングというと、遊休地を持っている地主さんが、タイムズやリパーク等の駐車場事業者から提案を受け、サブリース契約を結んでやるというのが、よくあるやり方だと思います。

 しかし、私の場合は、土地は自分で探して新たに購入し、コインパーキングの運営もほぼ自分でやっています。

 そこで、ここでは、自らの頭の整理も兼ねて、なぜコインパーキングを選んだのか、コインパーキングをどう立ち上げ、どう運営しているのかを事例としてご紹介したいと思います(複数回に分けて掲載します)。不動産投資やコインパーキングにご興味をお持ちの方のご参考になれば、幸いです。

第1章 なぜコインパーキングを選んだのか
 ・不動産投資に興味を持ったきっかけ

 ・なぜコインパーキングで第一歩を踏み出したか

第2章 コインパーキングの事業性
 ・市場規模と今後の成長期待

 ・他の不動産投資と比べた魅力と難点

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ
 ①用地取得

 ②建物解体/舗装
 ③駐車場機器
 ④自販機設置

第4章 コインパーキング運営の成果
 ・検討を通じての学び

 ・これまでの実績

第1章 なぜコインパーキングを選んだのか(その1)

 私が不動産投資に興味を持ち始めたのは、まだ不動産業界に足を踏み入れる前の、今から約8年前のことです。書店で鈴木ゆり子さんの本を見たのがきっかけでした。表紙には、麦わら帽子をかぶった恰幅のいいおばちゃんの姿と「年収1億円、利回り20%超」の文字があり、私の注意をひきつけました。

 当時、私は資産運用として、先物取引をやっていましたが、年中、神経をすり減らしていながら、数千万円の証拠金に対して、毎年100~200万円の儲けしか出せておらず、年収1億円の文字がとてもまぶしく見えました。

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 ということで、不動産投資に関心を持った私ですが、当時はまだ不動産業界に身をおく前で、不動産に関しては素人同然でした。そこで、まずは土俵に立つために勉強しなくては、と不動産投資に関する書籍を読んだり、不動産投資のセミナーに通うようになりました。

 しかし、最初の一歩がなかなか踏み出せませんでした。資産運用の書籍を見ると、株やFXがハイリスク・ハイリターンと位置付けられているのに対し、不動産はミドルリスク・ミドルリターンとして位置づけられており、一見お手軽な印象を受けます。しかし、実際には、不動産は初めの一歩を踏み出すのに大きな勇気がいります。

 例えば、株の場合だと、低位株であれば1~2万円で100株買えるので、5万円あれば試しにやってみることができますが、不動産の場合は、地方の安い物件を買うにしても、普通は1千万円近くのお金が必要になります。また、株はすぐに損切りができますが、不動産は市場の流動性が低いので、物件を手仕舞うのにも時間がかかります。

 ちなみに、リターンはマンションやアパートへの投資に比べて低いですが、小額の資金で始められて、かつ、元本割れのリスクも低い投資商品として、不動産クラウドファンディングがあります(当時は、まだあまり注目されていなかったので、私も考えていませんでしたが、、)。

 以下にリンクを貼っておきましたので、ご興味のある方はぜひご覧下さい。



不動産特化型クラウドファンディング『OwnersBook』

第1章 なぜコインパーキングを選んだのか(その2)

 さて、そんなこんなで、あっという間に1年が経ち、書籍やセミナーでの勉強も疲れてきたある日、その時がやってきました。1月のある週末、品川での出来事です。いつものようにセミナーに参加すると、スッチー大家こと上原ちづるさんが、コインパーキング投資についてお話をされました。

 それまで不動産投資の対象として、コインパーキングなど考えたこともありませんでしたが、それでちゃんと儲けている人がいると知って驚きました。上原さんご自身のお話も興味深かったですが、知人について話された内容に衝撃を受けました。

コインパーキングで年1200万円儲ける方法 [ 上原ちづる ]

 上原さんの知人が、墨田区にある僅か40㎡の狭小地で、3台駐車のコインパーキングを運営し、毎年720万円を稼いでいるというお話で、6年経った今でも、はっきりと記憶に残っています。

 マンション、アパートに比べて、手軽で手間いらずというのも、私の心に強く刺さりました。マンション、アパートに比べて初期投資が安く抑えられ、日々の運営も月に一度の集金くらいしかないという言葉は、それまであった心理障壁をきれいに取っ払ってくれました(実際にやってみると、必ずしもそうではなかったですが、、)。

 セミナーが終わると、その足で書店に行き、上原さんの書籍を買いました。読みやすいので、その日のうちに読み終えましたが、自分でもやってみたいという気持ちがより強くなりました。今思うとやや衝動的なところもありましたが、こうして次の週末から、さっそく用地取得に動き始めることになりました。

 以上がコインパーキングの自営に踏み出した直接のきっかけです。次回は、事業性の観点から、コインパーキングがどのくらい魅力的なのかを紐解いていきたいと思います。

第2章 コインパーキングの事業性(その1)

 まずは、コインパーキングの市場性を把握するため、足元の市場規模と今後の成長期待について、見てみたいと思います。

○コイン式自動車駐車場の拠点数

・2011年 約4.5万拠点 うち500㎡未満は4万拠点
・2015年 約6.5万拠点 うち500㎡未満は6万拠点

○コイン式自動車駐車場の車室数
 

・2011年 約9.1万室 うち500㎡未満は4.3万室
・2015年 約11.8万室 うち500㎡未満は6.2万室


 6年前の調査になりますが、一般社団法人日本パーキングビジネス協会によると、2015年時点で、コイン式自動車駐車場の拠点数は約6.5万か所、車室数は約11.8万室となっています。2011年時点の調査では、拠点数が約4.5万か所、車室数が約9.1万室なので、2011~15年にかけては大きく伸びていることが分かります。


 2015年時点について、規模別の内訳を見ると、500㎡未満の駐車場が、拠点数ベースでは約92%、車室数ベースでは約53%を占めています。2011年時点では、拠点数ベースで約90%、車室数ベースで約47%であり、この5年間で駐車場の狭小化が進んでいることがうかがえます。

 上記の傾向が、足元の6年間でどう変わったかについては、データが公開されていないので、ダイレクトには掴めないのですが、コインパーキング市場に影響を与えると思われる、次の2つの指標について動向を負うことで、占ってみたいと思います。

①乗用車保有台数 ※1 一般財団自動車検査登録情報協会HPより ※2 軽自動車を含む

 ・2011年 約5,814万台
 ・2015年 約6,052万台 +238万人
 ・2021年 約6,192万台 +140万人

②運転免許保有者数 ※運転免許統計(警察庁)より

 ・2011年 約8,122万人
 ・2015年 約8,215万人 +93万人
 ・2020年 約8,199万人 -16万人

 2011~15年は①②ともに増えている一方で、2016~2021年(②は2020年)は、①は増えていますが、②は減っています。日本は、人口全体の減少や若者のクルマ離れが進んでいるので、足元は①②ともに減少が始まっていると思っていましたが、ちょっと意外でした。

 このことから、足元の6年間はその前の5年間ほどはコインパーキングが増えていないと思いますが、乗用車保有台数の伸びを踏まえると、まだ増えているか、保守的に見ても、横ばいは維持していると推測されます。

 今後ですが、上記の通り、高い成長は期待できませんが、①②ともにストック指標であり、ある年にいきなり大きく増えたり、減ったりすることはありませんので、当面は、今の規模が大きく崩れるようなことはないでしょう。

第2章 コインパーキングの事業性(その2)

 次に、他の不動産投資との比較により、コインパーキングの魅力と難点を見ていきたいと思います。比較対象としたのは、マンション/アパート、戸建賃貸、月極駐車場の3つで、いずれも不動産投資として代表的なものです。

A)マンション/アパート
B)戸建賃貸
C)コインパーキング
D)月極駐車場

A)マンション/アパート

①需要   ★★★☆☆
②初期投資 ★★☆☆☆
③賃料単価 ★★★★☆
④稼働率  ★★★☆☆
⑤経費   ★★☆☆☆

 需要は、コインパーキングほど立地を選ばないですが、戸建と違って駅から離れすぎると客付けがきつくなってくるので、間を取って★★★としました。初期投資は、4つの中では間違いなく最も大きいので★★です。賃料単価は、土地の面積当たりだとマンション/アパートが一番大きいので、★★★★です。稼働率は、お客さんの出入りの頻度は戸建より高いと思いますが、部屋数が多い分、稼働率が安定しやすいということで、★★★としました。経費は、収入に対する経費率で見ていますが、初期投資と同様、4つの中では間違いなく最も大きいので★★です。

B)戸建賃貸

①需要   ★★★★☆
②初期投資 ★★★☆☆
③賃料単価 ★★★☆☆
④稼働率  ★★★★☆
⑤経費   ★★★☆☆

 需要は、4つの中では最も立地を選ばず、客付けもしやすいということで★★★★としました。初期投資は、マンション/アパートに比べると小額で済むので、★★★です。賃料単価も、マンション/アパートに比べると小額になるので、★★★です。稼働率は、マンション/アパートに比べると出入りが殆どなく、一旦決まると、稼働率100%を維持しやすいということで、★★★★としました。経費は、マンション/アパートに比べると経費率が低いので、★★★です。

C)コインパーキング

①需要   ★★☆☆☆
②初期投資 ★★★★☆
③賃料単価 ★★★★☆
④稼働率  ★★★★☆
⑤経費   ★★★★☆

 需要は、4つの中では最も立地を選ぶので★★としました。初期投資は、月極駐車場には勝てませんが、住居系に比べるとずっと安く済むので、★★★★です。賃料単価は、土地の面積当たりだと戸建より高収入が期待できるので、マンション/アパートと同じ★★★★としました。稼働率は、認知度が高まって一旦埋まり始めると、その後は稼働率は安定しやすいので、★★★★としました。経費は、戸建よりさらに経費率が低いので、★★★★です。

D)月極駐車場

①需要   ★★★☆☆
②初期投資 ★★★★★
③賃料単価 ★★☆☆☆
④稼働率  ★★★☆☆
⑤経費   ★★★★★

 需要は、住宅がない場所やスペースに余裕がある田舎の方だときついですが、コインパーキングに比べると立地を選ばないので、★★★としました。
初期投資は、4つの中では断トツにお金がかからないので、★★★★★です。賃料単価は、逆に4つの中では最も小額になるので★★です。稼働率は、一旦お客さんが決まると稼働率が安定しやすいですが、入るまでに時間がかかることが多いので★★★としました。経費は、初期投資と同様、4つの中では経費率が最も低いので★★★★★です。

 ということで、初期投資や経費を抑えて、安定的にそこそこの稼ぎを得るという観点では、コインパーキングが最も適しているのではと考えた次第です。

 ただ、別のコラムでもお話ししている通り、コンシューマによる不動産取得の方法は一般市場の他に競売を利用するという手もあり、競売を戦略的に利用できるようであれば、上記の評価(特に初期投資)も大きく変わってくると思います。

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ ①用地取得(その1)

 3章ではコインパーキング立上げまでの流れについて、お話しします。

 コインパーキングを始めるには、まずは用地を確保しないといけません。用地確保の方法は、買う、借りるの2つがあります。どちらでやるかにより初期投資や利回りが大きく変わってくるので、早い時点で決めることが重要です。

 ちなみに私の場合は、用地を買うことにしました。初めは、初期投資や利回りを考えると、借りた方がやりやすいだろうということで、貸地を探してみたのですが、直ぐに諦めました。

 貸地は、売地に比べて在庫量が極端に少なく、例えば、アットホームで23区を対象に貸地を検索すると、30件くらいしか出てきません。千葉県だとその10倍の300件くらい出てきますが、対象をコインパーキングに適した交通量の多いエリアに絞ると、やはり、数が限られてきます。

 これではいつまで経っても、コインパーキングを始めることができないと考え、用地は買うことにしました。次に、どんな用地を買うかですが、上原さんの書かれた書籍などを参考に、①エリア、②立地、③広さ、④形状、⑤価格の5つの観点で選ぶことにしました。各観点で設定した要件および考え方は、以下の通りです。

①エリア:東京都23区、千葉県

 私の場合は、東京23区と千葉県の2つに絞って探しました。前者は、私が20年以上住んでいて土地勘があります。後者は日進興業の所在地ですが妻の出身地でもあり、入社前の当時でも若干土地勘がありました。

 需要の大きさを踏まえると、神奈川県や埼玉県も対象に含めて良かったのですが、初めから間口を広げると探すのが大変だろうということで、優先順位を下げることにしました。

 あと、コインパーキングを自営でやる場合は、月に1回は集金のために現地に足を運ばないといけないので、自宅から遠すぎない方が良いと思います。私の場合は、自宅から電車等で1時間程度で行ける場所にしました。用地を買ったのは柏だったので、ぎりぎりセーフでした。

②立地:交通量が多い場所、できる限り駅から近い場所

 コインパーキングは、マンション/アパートや戸建の賃貸に比べるとできる場所が限られるので、立地の選び方は極めて重要です。

 一般には、商業地であれば駅や商店街から近い場所、住宅地であれば大型のマンションが立ち並ぶような場所、あとは病院や学校のように人が多く集まるような場所の近くは、コインパーキングの需要が大きいと言われています。

 ただ、どういう場所がコインパーキングに適しているかは、エリア毎の個別の事情によっても大きく変わってくるので、タイムズやリパークの駐車場検索サイトでコインパーキングの集積状況を見ながら探していくのが良いかと思います。

 ここでは、ざっくりとしたターゲットとして、通り沿いで交通量が比較的多く、できる限り駅から近い場所(駅から徒歩10分圏内)を目安に用地を探すことにしました。

③広さ:東京都は3台以上、千葉県は5台以上

 広さを決める時に意識すべき指標としては、コインパーキングの売上と土地の価格があるかと思います。

 目標とする売上を確保しながら、かつ、予算内で収まるような広さでないといけません。また、売上と土地価格が関わるので、広さはエリアによっても大きく変わってきます。ここでは、ざっくりと見積もって、東京都は3台以上、千葉県は5台以上としました。

 東京都は、料金単価が高いので収容台数が少なくても高い売上を確保することができますが、一方であまりに収容台数が少ないと、機器代が割高になってしまうことから、3台以上としました。ちなみに、コインパーキングの機器は精算機の価格が高いので、収容台数が小さいほど機器代は割高になります。

 一方で千葉県は、東京都ほど料金単価が高くないので、東京都より若干多めにして収容台数は5台以上としました。

 当時は初めてだったので、エリア/立地と1台当たり売上の関係について全く勘所がなく、精度は低かったと思いますが、何もないとアクションに踏み出せないので、分かる範囲でターゲットを決めることが重要です。

④形状:間口の広い土地、できれば二方向接道

 形状も立地と並んで、コインパーキングならではの重要なポイントになります。建物の場合は、広ささえ確保できていれば、形状については比較的自由度が高いですが、コインパーキングの場合は、どの車も他の車を動かすことなく自由に出入りできるようにしないといけないため、形状については慎重に選ぶ必要があります。

 ここでは、上原さんの書籍も参考にさせていただきながら、広い間口、できれば二方向を意識して探すようにしました。

 どんなに面積が大きくても、間口が狭くてうなぎの寝床のような形状だと、車をたくさん停めることができず、利回りが下がってしまいます。一方、二方向が接道している場合は、両方から車が入れるので、より多くの収容台数を確保できることが多いです。

⑤価格:1,500万円以内

 最後に価格ですが、用地を取得した後、コインパーキング機器や、あと用地の状況によっては、建物の解体、舗装、外構などにもお金がかかるため、用地の予算としては1,500万円以内とすることにしました。

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ ①用地取得(その2)

 前回は用地取得の方針についてお話ししましたが、今回はその方針の下、具体的にどうやって用地を取得したかについてお話ししたいと思います。

 ターゲットエリアとして、東京23区、千葉県の2つを設定しましたが、自宅からの距離やコインパーキングの需要を考えると、東京23区の方がやりやすいだろうとの考えから、まずはこちらで用地を探すことにしました。

 しかし、用地を探し始めて直ぐに価格の壁にぶち当たりました。東京23区を対象にアットホームで売地を探すと約3,500件物件が出てきますが、1,500万円以下に絞ると約70件(約2%)に減ってしまいます。当時もそれに近い状況でした。

 それでもめげずに、立地や土地の広さ、形状を満たす物件がないか1つ1つ見ていきましたが、残念ながら要件を満たす物件はありませんでした。時間軸を引き延ばして、新たに出てくる物件を待つという考え方もありましたが、1,500万円以下だと数も少ないので時間がかかるだろうと考え、東京23区は諦めて千葉県で探すことにしました。

 次に千葉県ですが、今度は数が多くて、売地の物件数は全体で約6千件ありますが、1,500万円以下に絞ってもまだ約3,800件もあります。まさに帯に短し襷に長しですが、全てについて、立地や土地の広さ、形状を見ていくのはさすがに難しいのと、千葉県の場合、東京23区と違って立地が良くてもコインパーキングとしての需要がないエリアも多いので、有望と目されるエリアをより細かく設定して、そこを中心に見ていくことにしました。

 「有望と目されるエリア」ですが、具体的には次の2つとしました。これ以外では、千葉市内もコインパーキングの有望市場ですが、当時は入社前でまだ土地勘がなかったのと自宅から1時間以上かかるため、ここでは検討対象から外しました。

 ①京成本線沿い 京成八幡~京成船橋~勝田台
 ②常磐線沿い 松戸~柏

 ①ですが、できれば八幡や船橋、津田沼あたりに要件を満たす物件があると良かったのですが、東京23区と同様、地価水準が高く、1,500万円以下でかつ立地要件(交通量が多い、駅から近い)を満たす物件は皆無だったので、早々に断念することになりました。

 残ったのは、京成大久保、実籾、八千代台、京成大和田、勝田台の5駅ですが、このあたりは土地勘が全くなかったので、現地に赴いて歩きながら丁寧に見ていきました。

 京成大久保は、北口界隈は日大、東邦大と駅を結ぶ通りが商店街になっていて、コインパーキングをやるには絶好の立地でした。実際に歩いてみるとコインパーキングが幾つかありましたが、いずれも満車でした。しかし、北口界隈は土地の出物が全くなく、あるのは人通りがまばらな南口の方だけでした。

 地元の不動産屋さんから幾つか物件を紹介され、見にも行きましたが、南口界隈はそもそも一時駐車の需要が怪しいと感じたため、結局、食指が動きませんでした。

 実籾は、ポータルサイトで駅近、角地の物件が安値で出ていたので、それを目掛けて足を運びました。しかし、駅に降り立ってみると、駅の面前にあるコインパーキングでも空きが目立つ状況だったため、早々と次の駅に向かうことにしました。

 八千代台は、駅を出るとビルや店舗がところ狭しと立ち並んでおり、人や車の通りも多いので、コインパーキングの立地としては申し分ないと感じました。ただ、売り土地が出ていたのは、駅からかなり離れた場所で、駐車需要も期待できないので諦めました。

 京成大和田は実籾、勝田台は八千代台と似たような状況で、結局、京成本線沿いは週末を2回費やして探しましたが、用地を取得することができませんでした。

 次に②ですが、松戸、南柏、柏の3駅について見ていきました。松戸は売り土地がたくさん出ていましたが、殆どが駅から遠く離れた郊外に位置しており、期待外れに終わりました。南柏もほぼそれに近い状況でした。

 柏は、今回の検討で初めて訪れたので、右も左も分からないような状況だったのですが、予想以上に人や車の通りが多く、駅に降り立ってすぐに、これは期待できると感じました。そして、駅徒歩10分圏内にある売り土地を1つ1つ見ていく中で、とうとう全ての要件を満たす物件を見つけることができました。この内容については、次回、詳しくお話ししたいと思います。

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ ①用地取得(その3)

 柏で見つけた土地について、①エリア、②立地、③広さ、④形状、⑤価格の5つをどう満たしていたかを確認していきたいと思います。

 まず①エリアは、千葉県柏市です。自宅のある品川から柏まで、JR上野東京ライン特別快速だと40分で行けるので、ドアToドアでも何とか1時間以内で行くことができます。

 ②立地は、JR/東武線の両方が停車し、千葉県でも有数の大型駅である柏駅から徒歩で8分。また、現地は大通り沿いで、交通量も多いため、コインパーキングをやるには申し分ない場所でした。また、付近には大型のコインパーキングが2か所と小型が1か所ありましたが、いずれもほぼ満車で、供給が間に合っていないのが見てとれました。

 ③広さは約90㎡でまずまずだったのですが、④形状にやや難点がありました。タイトルにもある通り、いわゆる不整形地で三角形に近い形をした土地でした。ただ、二方向が道路に接しており、コインパーキングとしては使い勝手が良さそうなので買うことにしました。

 ⑤価格は、当初は予算ぎりぎりの価格で売り出されていましたが、地形の悪さや古家付であることを理由に交渉し、それよりも安く仕入れることができました。ただ、今思うと、解体費に対する見積が甘かったと思っています。次回にまたお話ししますが、解体や舗装に結構お金がかかりました。それを見越していれば、もっと強気に指値できたと思います。

 ということで、上原さんのセミナーに参加した日から約2か月が経っていましたが、何とか用地を取得することができました。ただ、それから6年経った今も2か所目のコインパーキングをオープンできていない事実を踏まえると、この時は結構運が良かったのかなと思っています。

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ ②建物解体/舗装

 探索後2か月にしてようやく取得した用地ですが、前回も触れた通り、古家付だったので、まずは解体をしなければなりませんでした。

 今でこそ、業務を通じて家屋の解体を何回も経験しているので、㎡当たり単価の相場や解体する際に気を付けるべきことについて、だいぶナレッジがありますが、当時は初めてだったこともあり、どこからどう手を付けて良いか分かりませんでした。

 買った時に仲介してくれた不動産屋さんも頼りにならない感じだったので、とりあえずネット検索をしながら解体に関するナレッジや解体業者に関する情報を集めていきました。

 解体業者は、Google検索で出てくる業者への直接コンタクトと紹介サイト経由でのコンタクトの2通りがありますが、当時はどちらが良いかもよく分からなかったので、両方やってみました。

 結局見積は、7~8社からもらいましたが、最高が200万円、最安が120万円と約2倍近い乖離がありました。随分いい加減な業界だなと思うと同時に、たくさんの業者に声をかけておいて良かったと安堵しました。

 解体は誰がやってもアウトプットは変わらないだろうと考えていたので、最安を提示した業者にお願いすることにしました。なお、その業者からは、舗装も一緒に発注してくれたら、解体はさらに20万円値引いて100万円でやるというので、舗装もお願いすることにしました。

 さて、解体ですが、売主さんが屋内の残置物を全て片付けておいてくれたのは良かったのですが、1つ難点があることが分かりました。

 この土地は、手前の道路と奥の道路で高低差があり、家屋を建てるために盛土をしてあったので、駐車場にするためには、この盛土を捨てなければなりませんでした。

 この話を初め聞いた時、そんなに大した金額にはならないだろうと思っていたのですが、蓋を開けてびっくり。業者間で差がありましたが、だいたい20~50万円かかると言われました。買う前には思いもよらなかったことですが、皆さんも敷地内で高低差のある物件には注意しましょう。

 あと、これは解体業者の問題ですが、舗装まで終わった時によく見ると解体前にはあったポイント(境界標)が幾つかなくなっていることに気付きました。

 直ぐに苦情の電話を入れましたが、既に代金を支払った後で、まともに取り合ってくれません。「うちの職人が悪いんじゃない。工事中に怪しい奴がうろついていたから、そいつがやったんだと思う。」と、小学生でも分かるような嘘を並べ立てられ、煙に巻かれてしまいました。個人としてお願いしていたので、舐められていたのかもしれません。

 今後解体をやることがあっても、この業者には絶対頼まないと強く心に決めましたが、それから3年ほど経ったある日、この業者は自ら破産申請を出して潰れてしまいました。やはり神様というのはちゃんといるんだなと溜飲を下げました。

 ちなみに、境界標以外にも解体時に紛失しないよう気を付けるべきものとして、止水栓があります。

 止水栓は通常、水道メータの直ぐ傍に置かれていますが、水道メータと同じボックスに格納されている場合と、別々のボックスに格納されている場合があります。

 前者の場合はサイズが大きいこともあり、解体後、なくなっていたら直ぐに気付きますが、後者の場合は止水栓のボックスはサイズが小さく目立たないので、相当注意を払っていないと気付きません。あとは、止水栓の存在が完全に忘れられていて、水道メータを確認できた時点で良しとしていることも結構あるでしょう。

 実際は、止水栓自体がなくなることは稀だと思いますが、解体時に止水栓を格納しているボックスが取れてしまうと止水栓が土の中に潜ってしまうので、気付いた時には「なくなってしまった」と思いがちです。

 止水栓は平時は使うことはありませんが、何らかの理由で止水が必要になった時、直ぐに見つからないと大きなトラブルに繋がりかねませんので、水道メータとセットでその存在を頭に入れておきたいところです。

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ ③駐車場機器

 用地取得、建物解体、舗装が終わり、次はいよいよ駐車場機器の設営です。

 駐車場機器はコンシューマに馴染みがあるような製品ではないので、当時の私もどんなメーカが作っているのか皆目見当がつきませんでした。仕方がないので「駐車場機器 メーカ」などのキーワードでGoogle検索しながら、メーカや製品について調べていったのを憶えています。

 その後の調査で分かったことですが、駐車場機器は以下の4社が大手と呼ばれており、この4社で市場の大半を占めているようです。

 ①アマノ
 ②三菱プレシジョン
 ③日本信号
 ④サニカ

 しかし、当時はそこまで業界構造を掴むことができなかったため、HP上で業界最安値を謳っているあるメーカから駐車場機器を買うことにしました。用地取得、解体、舗装で既にかなりのお金を使っていたので、できるだけ安く抑えたいという気持ちも強くありました。

 次に、駐車場機器の設営にあたって決めておくこととして、最低でも以下の5つはあるかと思います。

 ①駐車場レイアウト
 ②オプション機器
 ③利用料金
 ④案内板
 ⑤サービスの委託範囲

 まずは、①駐車場レイアウトを決めないといけません。駐車場レイアウトは、売上に大きく影響を与えるので、慎重に考える必要があります。

 コインパーキングの場合、1台当たりの駐車に必要なスペースは5m×2.5mだと言われていますが、売上を極大化するためにも、この車室をできるだけ多く確保できるようにレイアウトを設計します。

 但し、欲張って車室を詰めすぎると、今度は駐車がしづらくなって、お客さんが寄ってこなくなってしまうので、うまくバランスを考えることが重要です。あとは、釣銭対応のために自販機を置く場合は、そのスペースも確保しておく必要があります。

 車室の配置が決まったら、次に精算機や案内板、満空灯の配置を決めます。精算機は特に場所を選ばないかと思いますが、案内板や満空灯は運転中のお客さんからもよく見える場所に置くことが重要です。

 ②オプション機器については、メーカにより様々ですが、満空灯や精算機のICカード対応等があります。私の場合は業界最安値を謳うメーカから買ったので、オプション機器は満空灯くらいでしたが、満空灯は集客する上で重要だと思っていたこともあり、躊躇なく付けることにしました。

 車から見るとコインパーキングで初めに目につくのは満空灯なので、付けて正解だったと思います。

 ③利用料金はコインパーキングの売上に直結するので、5つの中でも最も重要だと言って良いでしょう。コインパーキングの場合、料金は通常、時間当たりの料金と日中や夜間での最大料金の2種類があるので、これらについて料金を決めます。

 料金の決め方ですが、付近にあるコインパーキングの料金をベースに決めるのが常習的です。集客力を上げるために競合より安くしがちですが、そうすると競合も負けじと料金を引き下げてきて、価格の叩き合いになってしまいますので、あまりお薦めできません。

 立地や停めやすさが同等であれば、競合と同等の料金にするか、または、差を付けたいのであれば、時間当たりの料金は同等にして、最大料金だけ競合よりお得にするくらいに留めた方が無難です。

 また、料金は運営をスタートした後も改定できますので、稼働状況を見ながら適宜、調整していきましょう。ちなみに稼働率ですが、常に100%だとお客さんがこの駐車場はいつも満車で停められないとして、他の駐車場にリピーターが流れてしまい、暫くすると稼働率が下がってしまうため、7~8割を目指すのが良いようです。

 ④案内板ですが、集客力に関わるので売上に影響を与えるのと、リスク回避という意味で記載内容に留意したいところです。

 集客力という観点では、案内板をドライバーから見やすい位置に置き、看板の大きさもできるだけ大きいものにした方が良いです。当時の私は、前者は頭にありましたが後者はなかったため、小さいサイズのものを選んでしまい、かなり後悔する羽目となりました。

 あと、記載内容ですが、カラーは目立つ色にするのと、駐車場選定のカギとなる料金はできるだけ大きく書くことが重要です。私の場合は、カラーは背景を黄色、料金を黒で書いたので、色彩的なアピールはまずまずだったと思います。

 次にリスク回避の観点ですが、以下を記載しました。こちらに関しては、メーカにナレッジが貯まっているので、色々アドバイスをしてくれると思います。

 ・出庫時は、フラップが下がったことを必ず確認して下さい                         
 ・入庫時は、フラップが下がっていることを必ず確認して下さい
 ・入出庫時の接触等によるいかなる事故に関しても、一切の責任を負いかねます
 ・機械などのトラブルが発生した場合、無理に出庫せず、すぐにご連絡下さい            
 ・機器の不備によるいかなる事故も責任を負いかねます
 ・不正駐車、不正行為で損害が発生した場合、損害請求をいたします
 ・駐車場内での事故、盗難に関して、一切の責任を負いかねます
 ・48時間以上の駐車はできません

 ⑤サービスの委託範囲ですが、コインパーキングの運営業務は、主に、定期保守、緊急時対応(コールセンター、駆け付け)、集金、清掃の4つがあります。自営の場合は、定期保守と緊急時対応のみを業者に委託し、集金、清掃は自分でやるのが普通です。

第3章 コインパーキング立ち上げまでの流れ ④自販機設置

 最後に自販機ですが、両替えニーズのあるお客さんへの対応と土地からより多くの収入を獲得するという二つの観点から、場内に飲料の自販機を置くことにしました。

 前者については、精算機が千円札には対応していましたが、5千円札、1万円札には対応していなかったので、早くから、その場でお金を崩せるよう、自販機を置いた方が良いと考えていました。

 また、後者については、スペースの余裕があり、また、駐車場の横を絶え間なく人が通行している状態だったので、自販機を置けば、一定の収入を確保できると確信していました。

 初めは具体的にどこに問い合わせたら良いか、分からなかったのですが、Googleで例えば、「飲料メーカの名前 自販機 設置したい」などと検索ワードを入れると、だいたいトップに設置までの流れや問い合わせ先を掲載したページが出てくるので、片っ端から、いろいろな飲料メーカで検索して、問い合せることにしました。

 コカ・コーラさんやキリンビバレッジさん、サントリーさんからは、残念ながら、需要が見込まれない、既に付近に自社ブランドの自販機が置かれている等の理由で断られましたが、4社目でアサヒ飲料さんから前向きな回答をいただき、無事、自販機を置けることになりました。

 私の手元に入るのは売上の約10%と、マージン率は相場よりやや低めですが、それでも、毎月の電気代を負担してお釣りがくるくらいの収入を得て結構助かっています。

 ちなみに電気代に関してですが、2016年から電気の小売業への参入が全面自由化され、​家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになったのはご存じでしょうか?

 電気は毎日使っているけれど、トータルで見た電力消費量は非常に少ないなど、使い方に偏りがあるような場合は、一度、電力会社や料金メニューについて検討されることをおすすめします。

 以下に、電力小売業者のサイトのリンクを貼っておきましたので、ご関心のある方はぜひご覧下さい。

 簡単シミュレーションのフォームに現状の使用状況を入力すると、その場で電力小売会社のスイッチにより、電気代がどのくらい安くなるかを把握することができます。

 日進興業の事務所も、つい最近、Looopでんきにスイッチしましたが、電気代が安くなるだけでなく、手続きも非常に簡単でおすすめです。

【Looop】

第4章 コインパーキング運営の成果(その1)

 コインパーキングの自営を始めて、はや6年目(2021年時点)になりますが、ここでは、これまでの成果やその分析について簡単にまとめてみたいと思います。

 まず、開始直後の状況ですが、予想以上に早く立ち上がったので、自分でもびっくりしました。スタートから3か月後には、現在とほぼ同等の水準になったのを今でも憶えています。車の交通量が多く、利用者から分かりやすい場所に位置していたので、認知されやすかったのだと思います。ちなみに、住宅街で車の交通量が少ない場所だと、立ち上がりに半年以上かかるようです。

 開始から現在までの月次売上を長期で眺めると、結構波があったと思います。開始から3年間は平均で11~13万円/月の高水準の状態が続きましたが、4年目の後半から少し減り始めて、5年目は平均で10万円/月を割ってしまいました。今年からは、また徐々にではありますが増えてきています。ただ、最初の3年間の水準にはまだ達していません。

 売上の増減がどういうメカニズムで起こっているのかが分かると、売上拡大の打ち手を考える強力なヒントになりますが、実際にやってみると結構難しいです。一般論のレベルであれば比較的簡単ですが、固有名詞のレベルで答えを出そうとすると、なかなかそうもいきません。今、分かっていることを言うと、種々の要因が絡んでの結果だとは思いますが、周辺のコインパーキング、店舗の入れ替わりとコロナ禍が大きく影響していると見ています。

 1つ目の店舗ですが、この界隈はさほど店舗が多くある訳ではないのですが、コインパーキングの周辺ではこの6年間で店舗の入れ替わりが結構ありました。インテリアショップが中華料理店になったり、学習塾がなくなったり等々です。特に学習塾がなくなったのは、売上が減り始めた時期と重なっていて、それだけ需要があったのかもしれません。子供と一緒に授業を受けるため、その間は駐車場に車を停めていた可能性があります。

 2つ目のコインパーキングですが、周辺では小型のコインパーキングができた一方で、いつも満車だった大型コインパーキング(約30台)がなくなりました。通算すると受け皿が大きく減ったので、うちは稼働率が大きく上がると期待していたのですが、なぜか上がらず、寧ろ少し下がってしまいました。学習塾がなくなった時期と重なっていたので、相殺されてしまったのかもしれません。

 3つ目のコロナ禍ですが、結構影響があったと見ています。特に、1回目の緊急事態宣言の時は、人々が外出そのものをしなくなったせいか、売上がかなり落ち込みました。ただ、宣言が解除されてからは徐々に回復して、2回目以降の宣言では、それほど打撃を受けなくなりました。

 打ち手としては、認知度を上げるためにGoogleマップや駐車場検索サイトへの登録を行いましたが、効果はあったと思いたいのですが、残念ながら明らかに見て取れるレベルではありません。ただ、無料、かつ、お手軽にできますので、やらないよりはやった方が良いと思います。

 また、一般論としては、価格の上げ下げもコインパーキングの売上を高める有効な打ち手です。ただ、時間料金は目下のところ、どの駐車場も100円/30分(200円/60分)で横並びの状況にあり、差をつけるのはリスキーなため、そのままにしています。

 考えられる一番有効な手立ては、学習塾のような底堅い需要を持つ店舗を持ってくることだと思います。不動産屋なので、やれないことはないですが、コントローラビリティの壁もありできていないというのが目下の状況です。

 投資回収は既に終わっていますので、あとは売上が月々の経費(保守費、電気代)と土地の固都税を足した分を下回らなければ、あとは利益が積み増していく一方という比較的余裕のある状況ですが、始める前に掲げていた15万円/月をもう一度思い出して、何か良い手はないかと考える毎日です。

第4章 コインパーキング運営の成果(その2)

 成果とは言い難いですが、コインパーキングをやっていて助けられたことがありました。

 コインパーキングを始めて約1年が経った、2018年8月の出来事です。家族と田町に食事に行ったのですが、暑中休暇の初日ということで、気が抜けていたのでしょうか。食べ終わって通り沿いを歩いていると、財布がないことに気付きました。

 財布には現金の他、キャッシュカード、クレジットカード、Suica、保険証、社章、、と大事なものを全て入れていたので、一文無しになってしまいました。カード類は直ぐにカード会社や銀行に電話して利用停止をかけましたが、再発行まで1~2週間もかかるので、それまでは使えません。

 幸い妻もまとまったお金を持っていたので、世帯としてはさほど困る状況ではなかったのですが、この時、もし独り者だったらかなり困ったと思います。

 コインパーキングに助けられたのはこの時です。コインパーキングの集金は月初に行っていましたが、その日は月の半ばを過ぎており、妻に借りた電車賃で、柏まで足を運び精算機のカギを開けると、そこには10万円近い現金が入っていました。

 精算機に向かって、深々とお辞儀をしたのを今でも鮮明に憶えています。ちなみに、財布は5日後に見つかりました。駅ビルの通路に落ちていたようで、鉄道会社の職員さんが拾って届けてくれたようです。現金は3万円ほど抜かれていましたが、Suicaや保険証や社章は全て残っており、とりあえず安心しました。

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